第一生命ホールディングス

事業等のリスク

當社及び當社グループの事業その他に関するリスクのうち、投資者の判斷に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクは、主に以下のとおりであります。
これらのリスクを認識した上で、リスクの発生の回避に向けた対応を推進するとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めております。
なお、本項における將來に関する事項は、別段の表示がない限り有価証券報告書提出日(2019年6月24日)において當社及び當社グループが判斷したものであります。

(1)金融市場の大幅悪化に関するリスク等

1)國內外の金融市場?経済情勢の悪化が當社グループの事業?業績に悪影響を及ぼすリスク

當社グループの業績は、國內外の経済狀況や金融市場に大きく影響されるものであります。日本経済を取り巻く環境には、世界的な地政學リスクの高まりに加えて、米國と中國の通商交渉の行方など、先行きには不透明感もあります。また、先進國における金融?財政政策の動向が為替を通じて実體経済に與える影響にも注視する必要があります。世界的に経済や金融市場における先行き不透明感が強まった場合、金融資本市場は不安定さを増し、金融市場のパフォーマンスの悪化につながる可能性があります。深刻な金融不安が生じた場合には、主要な経済圏に多大な影響を及ぼす可能性もあります。
こうしたリスクが現実となった場合、當社グループの保険商品への需要が低下する可能性や、個人保険の解約?失効率が上昇するおそれがある他、低金利や株価下落により資産運用収支の悪化等、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)保有株式の価値減少に係るリスク

國內株式市場を含むグローバル金融市場は、世界的な経済?金融情勢により大きく変動します。経済危機及び主要経済大國における景気回復見通しの不透明感等を起因として株価が急落する場合、有価証券評価損?売卻損の増加及び有価証券含み益?売卻益の減少を通じて當社グループの資産運用収支、純資産及びソルベンシー?マージン比率(通常の予測を超えて保険金等の支払等が発生するリスクに備えて保険會社の「支払余力」がどの程度カバーされているかを示す行政監督上の指標の一つ)等を著しく悪化させ、當社グループの財務內容に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、その他有価証券評価差額金は、當社グループの純資産と支払余力及びソルベンシー?マージン比率に影響を及ぼします。
株式市場の著しい低迷及び経済狀況の悪化による保有株式の価値減少に係るリスクに備えるため、株式殘高については市場動向に留意しつつ適宜デリバティブも活用してリスク?コントロールを実施しておりますが、今後、國內外の経済狀況及び株式市場が大きく悪化した場合には、當社グループに重大な損失をもたらし、當社グループの財務內容に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

3)金利変動に係るリスク

當社グループでは、保険契約の引受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理するため、長期的な資産?負債間のバランスを考慮しながら安定的な収益の確保を図ることを目的として、資産?負債総合管理(Asset Liability Management。以下、「ALM」という。)を行っておりますが、金利の亂高下といった大幅な市場環境の変動等が起きた場合には、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、中長期金利が長期にわたり著しく低水準で推移した場合には、収益性の確保が困難になり、販売中止を余儀なくされる貯蓄性商品が今後も発生する可能性があります。
特に、第一生命保険株式會社(以下、「第一生命」という。)ではALMの考え方に基づき保有債券のデュレーション(殘存期間)を長期化させる努力をしておりますが、契約者に対して負う債務のデュレーションは未だ運用資産よりも長期であることから、このような負債と資産のデュレーションのアンマッチ(不一致)による金利変動リスクを有しております。金利の低下局面では、より低い金利水準を求めて期限前償還又は繰上返済される債券や貸付及び満期を迎えて償還される資産を再投資した際の運用利回りは従來より低くなるため、平均運用利回りは低下いたします。既契約の保険料が原則として変わらない一方、このような低い金利水準により資産運用ポートフォリオの利回りが低下することで、當初想定していた運用収益が確保できない、あるいは逆ざや(資産運用ポートフォリオの平均利回りが既契約の保険料率の設定に用いた予定利率を下回る狀態)となる可能性があり、當社グループの収益性及び長期的な事業運営能力に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
逆に、金利が上昇する局面では、資産運用利回りが上昇することにより資産運用ポートフォリオの収益力を向上させることができる一方で、保険契約者がより高収益の資産運用手段を求めることにより保険契約の解約が増える可能性があります。更に、金利上昇時は債券等の価格が下落し、含み損益の悪化により純資産にマイナスの影響を及ぼします。當社グループは金利上昇リスクに対応し、會計上、一定のデュレーションマッチングを條件に簿価評価が可能な責任準備金対応債券を積極的に活用することにより、かかる影響を緩和しておりますが、金利が短期間で大幅に上昇した場合は當社グループの財務內容及び収益性に重大な影響を及ぼす可能性があります。

4)資産運用ポートフォリオに係るその他のリスク

過去に生じた世界的な経済?金融危機は、米國及び國際信用市場、インターバンク短期金融市場等様々な金融市場において、各種のモーゲージ擔保証券?資産擔保債券、投資適格債を含むその他の確定利付証券の資産価格の急落と大幅な変動をもたらしました。こうした事象は當社グループの多額の資産運用ポートフォリオに大きなリスクをもたらす可能性があり、このような狀況下においては、當社グループの保有する資産価値が下落し純資産が毀損する可能性があります。
また、安定的な資産運用収益の獲得は當社グループの事業運営にとって重要であるため、當社グループの資産運用ポートフォリオは、國內外の公社債及び株式、貸付金、不動産並びにオルタナティブ投資等幅広い資産區分に分散投資することでリスク抑制的な運営を行っておりますが、以下に掲げる様々なリスクを回避できない可能性があります。

a 為替リスク

當社グループの保有する有価証券には外貨建てのものも含まれております。外貨建ての有価証券とは、主に外國債券(外國の國債?政府機関債?社債等)、外國株式及び証券化商品でありますが、特別勘定において保有するもの及び外貨建商品に係る責任準備金に実質的に対応させて保有するものを除いて、為替変動による時価の変動が當社グループの業績に実質的に影響を及ぼします。當社グループは、保有する外國債券の一定割合について外國為替変動をヘッジしておりますが、著しい為替差損等が生じた場合、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

b 信用リスク

當社グループが保有する債券の発行體の信用力が信用格付けの引下げ等により低下し、債券の市場価格が下落する可能性及び保有する債券の発行體が元利金不払い等債務不履行に陥る可能性並びに當社の貸付先の財務內容悪化や信用力低下等による貸付金の評価額が減少する可能性があります。その結果、有価証券評価損の発生、有価証券売卻損益?含み損益の悪化、貸倒引當金を上回る損失の発生や引當金の増額が必要となることで、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、當社グループが市場リスクをヘッジするために用いている金利スワップ、為替予約、株価指數先物等のデリバティブ取引についても、カウンターパーティー?リスク(デリバティブ取引等の相手方の信用リスク)を有しており、カウンターパーティーに債務不履行が生じた場合には、有価証券評価損及びその他損失の発生や、有価証券売卻益及びその他利益の減少につながる可能性があり、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、當社グループは貸付先の財務內容や信用力が悪化するリスクにさらされており、當該リスクは當社グループの貸付金ポートフォリオの信用コストを上昇させる可能性があります。即ち、當社グループは貸付先に関する評価?見積りに基づき貸倒引當金を計上しておりますが、國內外の経済狀況の悪化や業種固有の問題等により債務不履行や信用力の低下が発生した場合には、実際に発生する損失が引當金を超過し又は引當金の増額が必要となり、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
當社グループは國內のメガバンクに対して相當量のエクスポージャー(與信等の殘高)を有しておりますが、それは主に劣後債と優先出資証券であります。一般的に、これら劣後性証券の価値はシニア債権の価値に比べて、発行體である銀行の信用情報の変化に、より大きく影響を受ける傾向があります。そのため、國內の銀行の信用狀況や財務內容が悪化した場合には、有価証券評価損、引當金の増額及びその他損失の発生又は有価証券売卻益及びその他利益の減少につながる可能性があり、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

c 証券化商品に関するリスク

當社グループは、國內外の住宅ローン等を裏付けとする証券を含む証券化商品を保有しております。信用市場が悪化し、証券化商品の流動性が低下した場合には、當社グループが保有する証券化商品やその他運用資産の価値が下落し、結果として、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

d 不動産投資に関するリスク

當社グループは、営業?投資を目的とする不動産を保有しております。景気低迷により、不動産価格や賃貸料の下落及び空室率の上昇等が生じた場合には、當社グループの不動産関連収益は減少し、結果として、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

5)格付けの引下げ等による財務健全性の悪化等に関するリスク

當社グループの財務健全性が実際に悪化した又は悪化したと判斷された場合、保険契約の解約?払戻しの増加、新契約販売の減少、費用の増加、當社グループの資産運用?資金調達?資本増強策に関連するその他の問題という形で、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの悪影響は、保険業界全體における格付けの引下げの可能性、否定的なメディア報道や風評、業績悪化のみならず、実際の當社グループ會社の格付けの引下げやソルベンシー?マージン比率等の健全性指標の大幅な悪化によって生じる可能性があります。また、特に他の生命保険會社と比較して、當社グループの健全性指標が大幅に悪化した場合には、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
當社グループの財務健全性が実際に悪化した又は悪化したと判斷された場合に加え、當社グループが資金調達を行おうとする資本市場?信用市場が悪化した場合等にも、當社グループにとって有利な條件で資本増強ができない又は資本増強そのものができないおそれがあり、結果として、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)大災害等に係るリスク等

1)大規模災害に関するリスク

當社グループは、東京等の人口密集地域又は広範囲な地域を襲う地震?津波?テロ?紛爭?戦亂等の大規模災害や鳥インフルエンザ?新型インフルエンザのような感染癥の大流行を原因として大量の死者が出た場合に、保険給付に関する予測不可能な債務を負うリスクにさらされております。當社グループは、業界慣行や會計基準に従って危険準備金を維持しておりますが、こうした準備金が実際の保険給付債務をカバーするのに適切な水準にあるとは限らず、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。更に、物理的な被害その他のこうした大規模災害の影響により、當社グループの業務運営に重大な支障を來す可能性があります。

(3)環境不適応に関するリスク等

1)保険販売が営業職チャネル等を通じた個人向け生命保険商品に集中しているリスク

當社グループの國內生命保険會社の保険料収入においては、個人向け生命保険契約によるものの占有率が高く、個人向け生命保険商品の販売においては、以下に掲げるものを含む様々な要因が影響を及ぼしております。

  • 國內の雇用水準及び家計所得水準
  • 貯蓄の代替商品及び投資商品の相対的な魅力
  • 保険會社の財務健全性、信頼性及びレピュテーションに対する一般的な認識
  • 出生率の動向及び高齢化といった日本の人口構成に影響を及ぼす長期的な人口動態
  • 販売チャネルや商品に対するお客様のニーズ

このような要因の変化等は、當社グループの個人向け生命保険商品における新契約販売の減少又は既契約の解約?失効の増加をもたらし、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
當社グループの國內生命保険事業では個人向け生命保険商品の販売チャネルの多様化?複線化を進めているものの、現時點では、大部分を営業職チャネルや銀行等の金融機関に依存しております。今後、新たなチャネルが規制や環境の変化等により、既存のチャネルに取って代わる程の規模に成長した場合や、営業職の採用環境が熾烈化し、想定の採用數を確保できずに営業職在籍數が大幅に減少する場合等には、當社グループは現在の競爭力?収益性と市場シェアの維持という點において課題に直面し、結果として、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)銀行等のチャネルでの販売に関するリスク

當社グループは、銀行や証券會社といった販売チャネル向けの年金商品等の開発?販売を専門とする第一フロンティア生命保険株式會社(以下、「第一フロンティア生命」という。)を子會社として設立し、2007年10月より販売を開始しております。変額年金保険等において、國內景気の停滯、資産運用パフォーマンスの不振による需要の減少及び金融機関間の競爭激化等の厳しい事業環境により、同社の販売が低迷する可能性があります。また、第一フロンティア生命は、最低給付保証(変額年金商品の中にはかかる保証が付されているものがあります。)に係るリスクへのエクスポージャー(リスク量)を管理するため、特定の金融機関代理店を通じて販売する変額年金商品の販売抑制を実施する場合があります。
當社グループは、販売代理店數を増やし、また、円建定額保険、外貨建定額保険等、商品ラインアップの多様化を図っておりますが、このような事業環境において當社グループが競爭力を確保し、又は販売を拡大して目標となる収益性を達成できるとは限りません。更に、販売代理店である銀行?証券會社等の金融機関と當社の営業職との間の競爭が將來激化する可能性があります。これらの結果、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

3)新市場等における取組みが成功しないリスク

近年、お客様ニーズが多様化する中、銀行窓口において、貯蓄性保険に加えて保障性保険の販売が拡大し、また銀行?來店型保険ショップ等において、商品を自ら比較検討したいというご意向を持つお客さまが増加しております。
そこで、當社グループはネオファースト生命保険株式會社(以下、「ネオファースト生命」という。)を通じて、こうしたお客様に対し、銀行窓口、來店型保険ショップ等のチャネルを通じて、醫療保険等の第三分野を中心に、商品性がわかりやすく、手続きが簡便な、新しい商品とサービスを提供しております。
當社グループは、競爭環境に合わせた戦略立案?商品提供を行っておりますが、競爭戦略が想定どおりに実現できなかったり、競合他社から類似商品が販売されたりすることで、販売件數が想定に満たない場合が考えられます。また、代理店に対する保険會社間の手數料競爭が激化することで、手數料率が高水準となり事業費が増加する場合が考えられます。それらの結果、新市場における取組みが収益性を確保するまでに、想定以上の期間が必要となる可能性があります。

4)日本の人口動態に関するリスク

日本の合計特殊出生率は、1975年頃から長期に低下傾向にありました。2005年以降反転上昇し、近年は微増傾向が続いているものの、足元の水準は日本の人口置換水準からは遠い狀況にあります。今後、更に人口が減少し、生命保険に対する需要が減少することになれば、當社グループの生命保険事業の規模が縮小し、財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

5)競爭狀況に関するリスク

當社グループの國內生命保険會社は、日本の生命保険市場において、國內生命保険會社、外資系生命保険會社、保険子會社を保有している又は大手保険會社と業務提攜している國內の大手金融機関との激しい競爭に直面しております。特に、規制緩和、死亡保障性の保険商品に対する需要の低下及び外資系生命保険會社との競爭の激化等により、日本の生命保険市場における競爭環境は熾烈化しております。競合他社の中には、卓越した金融資産や財務力格付け、高いブランド認知度、大規模な営業?販売ネットワーク、競爭力のある料率設定、巨大な顧客基盤、高額な契約者配當、広範囲に亙る商品?サービス等において、當社グループより優位に立っている企業もあります。加えて、近年は、商品開発やお客さまサービスへのビッグデータ等の活用が積極化されており、當社グループのICT活用が他社に劣後した場合には、新契約の獲得?既契約サポートが思うように進まず、將來利益を逸失するリスクがあります。
また、株式會社かんぽ生命保険は、巨大な顧客基盤や全國的な郵便局のネットワークの活用、日本郵政株式會社を通じた間接的な一部政府出資の存在等から、日本の保険市場における競爭優位性を保持しております。當該競爭優位性を保持したまま、株式會社かんぽ生命保険の業務範囲の拡大(保険金額の上限見直しや販売できる保険契約の種類拡大等)が進められた場合、當社グループの國內生命保険會社の競爭力が相対的に低下する可能性があります。なお、2016年3月29日、當社は株式會社かんぽ生命保険との間で業務提攜に係る基本合意に至りました。この基本合意は、両社の強みを相互補完?融合することで事業基盤を強化し、持続的な企業価値の向上を実現すること等を目的としております。加えて、當社グループは、全國共済農業協同組合連合會、全國労働者共済生活協同組合連合會、日本生活協同組合連合會のような、競合する保険商品を提供している各種協同組合との競爭にも直面しております。
また、各種の規制撤廃策は日本の生命保険業界における競爭の激化をもたらしました。例えば、1998年から2007年の間に制定された數多くの規制緩和のための法改正によって、証券會社や銀行で保険商品が販売できるようになりました。當社グループは規制緩和により激化した競爭環境について、更に激しさを増していくと考えております。更に、來店型保険ショップやインターネット等を主要な販売チャネルとして活用する保険會社の新規參入によって、価格競爭が激化する可能性もあります。その他、日本の金融業界における新たな再編が生命保険商品の販売における競爭環境に影響を及ぼす可能性があります。
また、ベトナム、オーストラリア及び米國における保険會社の買収、インド、タイ及びインドネシアにおける保険會社への出資、カンボジアにおける保険會社の設立により、當社グループはそれぞれの海外市場において現地保険會社との競爭に直面しております。さらに、ミャンマーにおいても、生命保険事業の開業に向けた準備を進めており、現地保険會社との競爭に直面することが想定されます。
當社グループが競爭力を維持できない場合には、このような競爭圧力等により當社グループの新契約販売が減少するとともに既契約の解約が増加し、當社グループの事業及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

6)醫療技術の発展に関するリスク

近年、様々な醫療分野において研究開発が進められております。これらにより疾病の発癥予測?検診?診斷や予防醫療、治療に関する技術開発が進んだ場合、従來であれば発見されなかった疾病が発見されることや、將來の疾患リスクが把握できることにより、リスクの高いお客さまが積極的に高額の保険に加入する逆選択加入のリスクが増加したり、保険金等の支払いが大幅に増加する可能性があります。
他方、リスクの細分化が進むことによる保険料競爭の激化の他、自由診療?混合診療が拡大することに伴う醫療費高騰による給付金額との大幅な乖離、新たな疾病の発見による保障內容の陳腐化、等により現行商品の競爭力が劣後する可能性があります。さらに、リスクの低いお客さまにおいては保険の加入ニーズが低下し、新契約の販売が減少するととともに既契約の解約が増加する可能性があります。これらの結果、當社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)ブランド毀損に関するリスク等

1)システム障害に関するリスク

當社グループの事業運営は、外部の業務委託先によるものを含め、情報システムに大きく依存しております。當社グループは、これらのシステムに依拠して、保険契約の管理、資産運用、統計データ及び當社グループのお客さまの個人情報の記録?保存並びにその他の事業を運営しております。當社グループが事業運営や商品ラインアップを拡大するにつれて、情報システムへの多額の追加投資が必要となる可能性があります。その結果として、當社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
事故、火事、自然災害、停電、ユーザー集中、人為的ミス、妨害行為、ハッキング、従業員の不正、ソフトウェアやハードウェアのバグや異常、ウィルス感染やネットワークへの侵入を原因とするインターネット全般への悪影響又は設備、ソフトウェア、ネットワークの障害等の要因により、當社グループの情報システムが機能しなくなる可能性があります。このような障害は、當社グループがお客さまに提供するサービス、保険金?給付金等の支払いや保険料の集金、資産運用業務等を中斷させる可能性があります。また、當社グループのレピュテーションの低下、お客さまの不満やお客さまからの信頼の低下等のその他の深刻な事態をもたらす可能性があり、また、既契約の解約の増加、新契約販売の減少、行政処分につながるおそれもあります。その結果として、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)情報漏洩に関するリスク

當社グループは、外部の業務委託先によって提供されるものを含め、オンラインサービスや集中データ処理を広く利用しており、機密情報を厳格に管理することは當社グループの事業において重要であります。顧客情報を紛失したり、ご本人の同意なく情報が開示されてしまうことが、現在まで又は將來において全くないとは限らず、當社グループ、外部の業務委託先及び當社の戦略的提攜先の情報システム等から情報が漏洩しないとも限りません。當社グループ及びその従業員がお客さまの個人情報を紛失した場合若しくはご本人の同意なく開示した場合又は第三者が當社グループ、提攜先又は外部の業務委託先のネットワークに侵入して當社グループの顧客情報を不正利用した場合には、當社グループが損害賠償を請求され、その結果として、當社グループのレピュテーションを大きく低下させ、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

3)従業員、代理店、外部の業務委託先及びお客さまの不正により損害を被るリスク

當社グループは、従業員や販売代理店、外部の業務委託先及びお客さまによる詐欺その他の不正による潛在的な損失にさらされております。當社グループが擁する営業職及び販売代理店は、お客さまとの対話を通じて、お客さまの個人情報(家計情報を含みます。)を熟知しており、一部の業務委託先もお客さまの個人情報を了知しているため、當該個人情報を用いて不正が行われる可能性があります。不正としては、違法な販売手法、詐欺、なりすましその他個人情報の不適切な利用等があり得ます。
保険契約の詐欺的な使用や、保険契約時のなりすまし等、お客さまも詐欺的な行為をすることがあります。また、反社會的勢力であることを秘して當社グループと取引を行う者もいます。當社グループは、このような詐欺的行為を防ぎ、見破るための対策をとっておりますが、當社グループの取組みがこれらの詐欺、違法行為又は反社會的勢力との取引を排除できない可能性があります。
従業員、代理店、取引先及びお客さまがこれらの不正を行った場合、當社グループのレピュテーションが大幅に低下し、當社グループは重大な法的な責任を問われるとともに、行政処分につながるおそれがあります。それらの結果として、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

4)保険金等の支払い漏れ問題に係るリスク

2007年10月、金融庁からの報告命令に対して、當社は、2001年4月から5年間の保険金等の支払い漏れや請求案內漏れに関する自己査定を行い、およそ7萬件、保険金?給付金総額で189億円の支払い漏れ等があることを報告いたしました。このうち大多數は、生命保険契約における醫療特約の未請求によるものであり、當社における包括的な視點及び當初の請求に対する検証プロセスが不十分であったことにより発生したものと考えております。
2008年7月、金融庁は、経営管理(ガバナンス)?內部監査態勢の強化、改善策の徹底及び有効性の検証を求める業務改善命令を発出し、2008年8月、當社は、経営管理(ガバナンス)?內部監査の方針や手続きの強化?改善及び今後の支払い漏れ等の発生を防止するための改善策についてまとめた業務改善計畫を金融庁へ提出いたしました。當社グループは、「お客さまに保険金?給付金をお支払いするときこそが保険の役割が果たされるとき」という認識を改めて全役職員が共有するとともに、お客さまの視點に立ち、改善策の定著とその実効性向上に努めてまいりました。2011年12月に金融庁あての報告義務は解除されましたが、今後も何らかの理由によって支払管理態勢の整備狀況が不十分であると判斷される場合には、當社グループの信用が損なわれ、事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。當社グループとしては、引き続き、支払漏れ等の発生狀況を定期的に公表すると共に、醫療技術の進歩等を注視しつつ、支払管理態勢の整備に努めてまいります。

5)風評リスク

當社グループは、不適切な事象の発覚等に端を発して、社名が報道?公表された場合に、當社グループの信用が著しく失墜し、損失を被る可能性があります。
また、メディアにより事実とは異なる情報が流布された場合にも、保険契約者や市場関係者等が當社グループについて報道された情報に基づき理解?認識する可能性があり、それにより當社グループのレピュテーションが低下し、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

6)訴訟リスク

當社グループのうち保険事業を営む會社は、恒常的に、保険事業に関連した訴訟を抱えております。現在及び將來の訴訟の結果について予想することはできませんが、その結果によっては、當社グループに多額の損害賠償責任が発生する可能性があります。多大な法的責任が課された場合や訴訟への対応に多大なコストがかかった場合、當社グループのレピュテーションが低下し、また當社グループの事業、財務內容、業績及びキャッシュ?フローに重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)規制変更に関するリスク等

1)法規制に関するリスク

a 當局の監督権限に関するリスク

當社及び當社グループの國內生命保険會社は、保険業法及び関連業規制の下、金融庁による包括的な規制等の広範な監督下にあります。また、當社グループの海外生命保険會社は、それぞれが事業を行う國や州等の法令や規制等の影響を受けます。
例えば、日本の保険業法は、保険會社が行える事業の種類ごとに規制を設けるとともに、保険會社に一定の準備金や最低限のソルベンシー?マージン比率を維持させることとしております。保険業法は、內閣総理大臣に対して、免許取消しや業務停止、報告徴求、會計記録等に関する厳格な立入り検査の実施等、保険業に係る広範な監督権限を與えております。また、保険業法その他の法令等のうち特に重要なものに違反した場合等には、內閣総理大臣は保険會社の免許を取り消すことができます。また、保険會社の財産の狀況が著しく悪化し、保険業を継続することが保険契約者等の保護の見地から適當でないと認められる場合にも、內閣総理大臣は保険會社の免許を取り消すことができます。
このように、仮に、監督當局によって當社グループの生命保険會社の免許が取り消されることになれば、その會社は事業活動を継続できなくなり、當社グループの業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

b ソルベンシー?マージン比率等の規制に関するリスク

現在、當社及び當社グループの國內生命保険會社は、保険業法及び関連業規制に基づき、自己資本の充実度合いを計る基準であるソルベンシー?マージン比率を200%超に維持するよう要求されております。また、當社グループの海外生命保険會社についても、各國の規制等により財務健全性を一定水準に保つことが求められております。
例えば、國內生命保険會社がソルベンシー?マージン比率やその他の財務健全性指標を適切なレベルに維持できない場合には、內閣総理大臣はその生命保険會社に対して早期是正措置を命じることができます。具體的には、生命保険會社のソルベンシー?マージン比率が200%を下回った場合に、その狀況に応じて內閣総理大臣の是正措置命令が発動されることで、保険會社に対して早期に経営改善への取組みを促す制度であり、ソルベンシー?マージン比率の水準等に応じて、措置內容が定められております。また、実質純資産額(注)がマイナス又はマイナスと見込まれる場合にも、內閣総理大臣から業務の全部又は一部の停止を命じられる可能性があります。このような早期是正措置により、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

c 國際的な規制に関するリスク

保険監督者國際機構(以下、「IAIS」という。)は、國際的に活動する保険會社グループ(以下、「IAIG」という。) を対象とした共通の監督の枠組みであるコムフレームを開発しております。當社は、IAISが定めるIAIGの定量基準を満たしており、IAIGに認定される可能性があります。特に、コムフレームの一部である、経済価値に基づく新たな資本規制であるICSについては、現在の規制とは大きく異なることが予想され、金融庁によって本規制が導入された場合又は本規制導入に関連し、その他の基準改正がなされた場合には、これらの改正によって生じる制約が、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、金融安定理事會は、毎年グローバルなシステム上重要な保険會社(以下、「G-SIIs」という。)を選定し、G-SIIsに対する監督の強化を含む、一連の政策措置を導入しております。仮に當社がG-SIIsに選定された場合には、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、現在、IAISにおいて「保険セクターのシステミックリスクに対する包括的な枠組み」(以下、「包括的な枠組み」)を検討中であることを勘案し、金融安定理事會は、2017年および2018年についてはG-SIIsの選定を実施しておりません。包括的な枠組みは、G-SIIs選定のように個社のリスクを捉えるだけではなく、複數の保険會社が一斉に同じような行動を起こす場合に発生しうるリスクを捉えようとする活動ベースの手法を中心的な要素とするものであり、予防的な監督上の政策措置や監督當局による介入権限が含まれる予定です。包括的な枠組みは、IAISにおいて2019年に承認され、2020年から各國で導入される予定です。

  • (注)
    実質純資産額とは、貸借対照表の資産を基礎として計算した額(有価証券?不動産等について一定の時価評価を行ったもの)から負債の部に計上されるべき金額を基礎として計算した額(負債の額から価格変動準備金?危険準備金等の額を差し引いた額)を控除した金額をいい、內閣総理大臣による早期是正措置において、実質的な債務超過の判定基準として用いられる額であります。

2)法改正に伴うリスク

日本及び當社グループが事業を営む海外各國において、法規制の改正及びその執行に関する政府方針の変更、當社グループ及び生命保険各社に対する規制措置並びに當社グループが取扱う商品ラインナップの拡大等に関連する規制動向は、當社グループの保険商品の販売に影響を及ぼし、コンプライアンス?リスクを高めるとともに、コンプライアンスの強化?改善のための追加支出や競爭の激化をもたらし、當社グループの事業、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
當社グループの事業には、多數の営業職及び販売代理店が関與しており、將來において規制の改正がなされた場合、適時にこれに適合した態勢をとることができるとは限りません。
また、日本の現行の所得稅法は、當社グループが提供する大部分の保険商品の払込保険料の全部又は一部について所得控除を認めております。同様に、法人又は中小企業の契約者は、一定の條件の下で、定期保険や年金商品のような特定の保険商品につき、保険料の全部又は一部を経費として損金算入することが認められております。こうした當社グループの保険商品の保険料に対する稅務上の取扱いに影響を及ぼす稅制改正は、第一生命やネオファースト生命をはじめとした當社グループの新契約販売數、ひいては業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

3)責任準備金の計算に係る會計基準の変更に関するリスク

責任準備金の積み増しを求める基準変更が行われた場合には、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、國際會計基準審議會は、保険負債の現在価値評価を含む、保険契約に係る新會計基準を公表しております。保険負債の現在価値評価が導入された場合、當社グループは、その時々の金利水準等の計算要素を考慮した保険負債の現在価値に基づいて責任準備金を計算していく必要があります。保険負債の現在価値評価の導入を見越して、當社グループは、現行基準において必要とされる金額を超える責任準備金の積立てを行っておりますが、想定している以上の積立てが必要になった場合には、その結果、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

4)繰延稅金資産の減額に係るリスク

當社グループは、日本の會計基準に従い、將來の稅負擔額の軽減効果を有すると見込まれる額を繰延稅金資産として納稅主體毎に繰延稅金負債と相殺した上で連結貸借対照表に計上しております。繰延稅金資産の計算は、將來の課稅所得に関する前提を含む様々な前提に基づいているため、実際の結果がこれらの前提と大きく異なる可能性もあります。また、將來的な會計基準の変更により、當社が計上できる繰延稅金資産の金額に制限が設けられる場合や、將來の課稅所得の見通しに基づき當社が繰延稅金資産の一部を回収できないとの結論に至った場合には、繰延稅金資産が減額される可能性があります。それらの結果、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、今後法人稅率が変更され、法定実効稅率が引き下げられる場合には、中長期的には當社グループの業績の向上及びエンベディッド?バリューの増加が見込まれる一方で、法定実効稅率の引き下げ前の稅率を前提として計上を行った繰延稅金資産の取崩しが行われることにより、當社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

5)生命保険契約者保護機構の負擔金及び國內の他の生命保険會社の破綻に係るリスク

當社グループの國內生命保険會社は、國內の他の生命保険會社とともに、破綻した生命保険會社の契約者を保護する生命保険契約者保護機構(以下、「保護機構」という。)への負擔金支払い義務を負っております。保護機構は、破綻した生命保険會社の保険契約を引き継ぐ生命保険會社に対する資金の提供等、特殊な役割を擔っております。國內の他の生命保険會社と比較して、當社グループの國內生命保険會社の保険料収入及び責任準備金が増加する場合、當社グループの國內生命保険會社へ割り當てられる負擔金が増加する可能性があります。また、將來的に、國內の他の生命保険會社が破綻した場合や、保護機構への負擔金の支払いに関する法的要件が変更される場合には、當社グループの國內生命保険會社は保護機構に対して追加的な負擔を求められる可能性があります。それらの結果、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、日本の他の生命保険會社の破綻は、日本の生命保険業界の評価にも悪影響を及ぼし、お客さまの生命保険會社に対する信頼を全般的に損ない、これにより、當社グループの國內生命保険會社の新契約販売が減少又は既契約の失効?解約が増加し、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)その他のリスク

1)保険商品の料率設定及び責任準備金の積立ての前提が変動するリスク

當社グループの収益は、當社商品の料率設定及び責任準備金額の決定に用いる計算基礎率が保険金?給付金等の支払い実績とどの程度一致するか等に大きく影響されます。計算基礎率には、將來の死亡率(予定死亡率)、資産運用収益率(予定利率)、事業費率(予定事業費率)を含みます。計算基礎率よりも実際の死亡率が高かった場合、資産運用収益が低かった場合、事業費がかかり過ぎた場合には、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、標準生命表や標準利率の改定は計算基礎率の設定に影響し、結果として會社の財務內容及び業績にも影響を及ぼし得ます。近年、當社グループが販売に力を入れている「第三分野」の保険商品(醫療保険、がん保険、介護保険等)の料率設定の計算基礎率は、伝統的な死亡リスクを保障する生命保険商品の計算基礎率に比べて限定的な経験に基づくことが多く、相対的に高い不確実性を內包しております。
當社グループは、保有契約の責任準備金について定期的に計算を行い、責任準備金の変動分を費用又は収益として計上しております。保険金?給付金等の支払い実績が當初の計算基礎率より多額となる等により責任準備金の積立不足が顕在化した場合、又は環境の変化によって當社グループの責任準備金の計算基礎率を変更せざるを得ない場合(前記「(5)規制変更に関するリスク等 3)責任準備金の計算に係る會計基準の変更に関するリスク」をご參照下さい。)においては、當社グループは責任準備金の積み増しを行うことが必要となる可能性があります。このような積み増しが多額である場合には、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、當社グループが販売している円貨建及び外貨建定額商品等の中には、市場価格調整(MVA)を設定するものがあり、國內外の市場金利の低下局面においては責任準備金の積増し、上昇局面においては責任準備金の取崩しが必要となることから、會計上の一時的な変動要因となる可能性があります。更に、當社グループで販売している変額年金保険の中には、最低給付の保証を特徴とするものがあります。この保証型商品については、責任準備金に不足があれば積み増しを行う必要があり、結果として費用が増加する可能性があります。當社グループは、ダイナミックヘッジ(価格変動リスクをヘッジする手法の一つ)の活用や再保険契約の締結等によって最低給付保証に係るリスクのヘッジに努めておりますが、こうした取組みが成功するとは限らず、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)再保険取引に関するリスク

當社グループは責任準備金の積立てにかかるリスクの軽減等のため、再保険契約を活用しております。しかし、再保険は、將來適切な條件で締結できない又は再保険の締結自體ができないリスクがあるとともに、カウンターパーティー?リスクにさらされており、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

3)資産の流動性を十分に確保できないリスク

當社グループが提供する多くの商品は、契約者が積立金の一部を引き出すこと及び契約を解約し解約返還金を受け取ることを認めております。
當社グループは、今後予想される積立金の引出しや解約の請求、保険金?給付金等の支払い及び金融機関等とのデリバティブ契約に関する擔保の差入れ要請に対応するために十分な流動性を提供し維持できるよう、負債の管理と資産運用ポートフォリオの構築をしており、また、流動性を高めるために當座借越契約を締結しております。一方で、不動産、貸付金及び私募債等の一部の資産は一般的に流動性に乏しいものであります。當社グループが、例えば、不測の引出しや解約、感染癥の大流行等の大規模災害により、急遽、多額の現金の支払いを求められる場合、當社グループの流動資産及び當座借越が無くなり、その他の資産も不利な條件で処分することを強いられる可能性があります。更に、金融市場における混亂は、當社グループが有利な條件で資産を処分できない又は全く処分できないといった、流動性における危機をもたらす可能性があります。當社グループが不利な條件での資産の処分を強いられる又は資産を処分できない場合には、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

4)M&Aが想定どおりのメリットをもたらさないリスク

當社グループは、株式會社化以來、M&Aを成長戦略の一環と位置づけており、今後もその機會を追求してまいります。しかし、將來のM&Aについては、そもそも適切な買収対象があるとは限らず、また、適切な買収対象があった場合にも、當社にとって受入れ可能な條件で合意に達することができない可能性があり、この他、買収資金を調達できない可能性、必要な許認可が取得できない可能性、法令その他の理由による制約が存在する可能性があり、買収を実行できる保証はありません。また、買収実行後に買収対象企業の価値が低迷した場合には、減損処理が必要となる可能性もあります。當社グループは、近年、適切な買収対象の選定、M&Aの実行及び被買収事業の當社グループへの統合等につき経験を積み重ねておりますが、將來的なM&Aの成功は、以下のような様々な要因に左右されます。

  • 買収した事業の運営?商品?サービス?人財を當社の既存の事業運営?企業文化と統合させる能力
  • 當社グループの既存のリスク管理、內部統制及び報告に係る體制?手続きを被買収企業?事業に展開する能力
  • 被買収事業の商品?サービスが、當社の既存事業分野を補完する度合い
  • 被買収事業の商品?サービスに対する継続的な需要
  • 目標とする費用対効果を実現する能力

また、當社連結子會社であるProtective Life Corporationが行う買収事業(他の保険會社から保険契約を買取り、必要に応じて契約內容を変更し、義務を履行する業務)が、想定どおりの収益性を確保できない可能性があります。
これらの結果、M&Aが想定どおりのメリットをもたらさなかった場合、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

5)従業員の雇用等に係るリスク

當社グループの主たる保険會社である第一生命の事業は優秀な営業職を雇用?教育?維持できるかということに大いに左右されますが、優秀な営業職を確保するための競爭が激化しております。営業職による保険販売は同社保険料収入の大部分を占めており、その中でも生産性の高い営業職による保険販売は、個人向けの保険商品の販売において非常に高い割合を占めております。営業職の平均的な離職率は同社の営業職以外の従業員に比べて著しく高く、生産性の高い営業職を維持し又は採用し続けるための努力が実を結ぶとは限りません。また、當社グループの資産運用部門や保険數理部門の従業員も高度な専門性を求められるため、優秀な人財を確保、教育?維持するためには特別な努力が必要となります。當社グループが優秀な従業員を確保、教育?維持できない場合や、これらの事由により想定している販売計畫を大幅に下回る場合には、當社グループの事業展開及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

6)持株會社體制に係るリスク

當社は持株會社であり、利益の大部分は、當社が直接保有する國內外の子會社や関連會社が當社に支払う配當によるものとなっております。一定の狀況下では、保険業法及び會社法上の規制や、諸外國の規制により、子會社等が當社に支払うことができる配當の金額が制限される場合があります。また、子會社や関連會社が充分な利益を計上することができず、當社に対して配當を支払えない狀況が生じた場合等には、當社は配當を支払えなくなる恐れがあります。

7)リスク管理に係るリスク

當社グループのリスク管理の方針?手続きは、保険引受リスク、資産運用リスク、流動性リスク、事務リスク、システムリスクを含む幅広いリスクへの対応を想定したものとなっております。當社グループのリスク?エクスポージャーの管理手法の多くは、過去の市場動向や歴史的データによる統計値に基づいております。これらの手法は將來の損失を予測できるとは限らず、將來の損失は過去実績によって示される予想損失を大幅に上回る可能性もあります。その他のリスク管理手法は、ある程度、市場やお客さま等に関する一般的に入手可能な情報に対する當社の評価に依拠しておりますが、それらの情報は常に正確、完全、最新であるとは限らず、また適切に評価されているとは限りません。更に、當社グループのリスク管理手続きにおいては、多數のグループ會社等の情報源から収集した情報を統合する過程で誤りが生じる可能性もあります。一般的に、これらのリスク管理方針?手続きにおける誤りや有効性の欠如は、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。特に、事務リスクの管理においては、膨大な取引や事象を適切に記録し検証するための方針?手続きが必要となりますが、當社の方針?手続き自體が必ずしも有効であるとは限りません。従業員、後記9)記載の提攜先又は外部委託先による事務手続き上の過失は、當社グループのレピュテーション上又は財務上の損害をもたらす可能性があるとともに、行政処分につながるおそれもあり、これらの結果として、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
更に、將來的な國內外の生命保険市場の継続的発展に伴い、當社は、顧客基盤の拡大とともに、提供する商品?サービスの拡大?多様化を進める予定でおります。提供する商品?サービスを拡大し、當社グループの事業規模を拡大するにつれて新たに生ずるリスクを管理統制するための手法を整備することが困難となる可能性があります。當社グループがリスク管理の方針?手続きを當社の事業や事業環境の変化に適応させることができない場合には、當社グループの財務內容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

8)海外事業の拡大に関連するリスク

近年、當社グループは、日本以外の収益基盤を確保するために、海外において保険事業及びアセットマネジメント事業を積極的に展開しております。特に、海外保険事業では、ベトナム、オーストラリア及び米國における保険會社の買収、インド、タイ及びインドネシアにおける保険會社への出資、カンボジアにおける保険會社の設立等を行うとともに、ミャンマーでは生命保険事業の開業に向けた準備を進めております。また、展開地域の拡大に伴い、北米及びアジアパシフィック地域に、地域統括會社を設立し、経営管理?支援體制の強化を図っております。當社グループは、進出各國における保険事業のバリューアップに努めておりますが、生命保険商品の普及率が當社の予想水準、あるいは成熟市場の水準まで向上するとは限らず、その結果、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、海外への展開においては、以下を含む様々なリスクにさらされております。

  • 外國為替相場の変動
  • 將來起こりうる不利益な稅制
  • 法令や規制の予期せぬ変更
  • お客さまニーズ、市場環境及び現地の規制に関する理解不足
  • 人財の採用?雇用及び國際的事業管理の難しさ
  • 新たな多國籍企業との競爭

當社グループは、海外事業を引き続き拡大させるとともに海外収益比率を増加させる方針でおりますが、上記のような事業展開に関連する様々なリスクのために、當社グループの海外事業の拡大が成功するとは限りません。また、海外企業への投資に関連して減損が生じる可能性や、當社グループの目標を達成できない市場から撤退する可能性があります。これらの結果、當社グループの事業展開、財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

9)提攜先との関係及び提攜先の業績に係るリスク

當社グループは、販売チャネル及び商品ラインアップの拡大のために、損害保険ジャパン日本興亜株式會社、アフラック生命保険株式會社、株式會社みずほフィナンシャルグループ、株式會社りそなホールディングス及び株式會社かんぽ生命保険といった生命保険業界內外の企業と業務提攜を行っております。これらの提攜関係は、第三分野商品や年金商品等の販売の拡大や、事業基盤の強化を通して、持続的な企業価値の向上を実現すること等を目的としております。また、當社の関連會社で、國內最大級の年金資産運用會社であるアセットマネジメントOne株式會社は、株式會社みずほフィナンシャルグループと當社が出資している合弁會社であります。アセットマネジメントOne株式會社における當社の株主議決権保有割合は49%、経済持分割合は30%であります。これらの戦略的提攜先が、財務面等事業上の問題に直面した場合、業界再編等によって戦略的志向を変更した場合又は當社が魅力的な提攜相手でなくなったと判斷した場合には、當社グループとの業務提攜を望まなくなる又は當該提攜が解消される可能性があります。當社グループが業務提攜を継続できない場合には、當社グループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

10)退職給付費用の増加に関するリスク

當社グループは、年金資産の時価の増減、年金資産における収益率の低下又は退職給付債務見込額の計算基礎率及び資産運用利回りの変化により、當社グループの退職給付制度に関する追加費用を計上する可能性があります。また、當社グループには、將來、當社グループの退職給付制度の変更に伴う未認識の過去勤務費用の負擔が生じる可能性があります。その結果として、當社グループの財務內容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

11)契約者配當の配當準備金に係るリスク

當社の連結損益計算書上の契約者配當準備金は費用として扱われ、これにより會計年度における純利益が減少します。契約者配當準備金は、第一生命に係るものでありますが、同社は契約者配當準備金の決定について裁量を有しており、契約者配當準備金の積立額の水準については、同社商品の競爭力、業績、ソルベンシー?マージン比率等の様々な要素を考慮して判斷する必要があります。その結果として、同社が現行水準を超える契約者配當準備金の積立てを行い、當社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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